作品
いづこにか駒をとどめむもみぢ葉の色なるものは心なりけり
2024年6月13日
いづこにか駒をとどめむもみぢ葉の色なるものは心なりけり 作者:藤原公任 解釈:紅葉の色はその深い心情を示すものだから、どの紅葉も自分に厚意をみせていて、どこに駒をとめてよいかわからないなあ。 香龍撮影
熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな
2024年6月11日
熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな 作者:額田王 ★熟田津(にきたづ)という港は、道後温泉に近い山よりの地(御崎寺山付近)だろうということになっており、現在は海ではありません。 現代訳:伊予の熟田津で […]
ひむがしの野にかぎとひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ
2024年6月10日
ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ 作者:柿本人麿 解釈:阿騎野に宿った翌朝、日の出前の東天に既に暁の光がみなぎり、それが雪の降った阿騎野にも映って見える。その時、西の方をふりかえるともう月が落 […]
たそがれの鼻唄よりも薔薇よりも悪事やさしく身に華やぎぬ
2024年6月8日
たそがれの鼻唄よりも薔薇よりも悪事やさしく身に華やぎぬ 作者:斎藤史(1909年~2002年) 現代訳:黄昏時の鼻唄や、美しい薔薇の花。そんなものよりも、更に軽やかで甘やかなものとして象徴される悪事は、優しく純粋であり、 […]
あな恋しはつかに人をみづの泡の消えかへるとも知らせてしがな
2024年6月5日
あな恋しはつかに人をみづの泡の消えかへるとも知らせてしがな 作者:藤原公任 現代訳:ああ恋しい、ちらっとあなたを見かけてから、水の泡のように、今にも身が消えてしまいそうなほど、恋の思いに苦しんでいるとしらせたいものです。 […]
岩つつじ折りもてぞ見る背子が着し紅染めの色ににたれば
2024年6月4日
岩つつじ折りもてぞ見る背子が着し紅染めの色ににたれば 作者:和泉式部 現代訳:岩つつじの花をそっと手折り、しみじみと眺めています。 愛しいあのかたがお召しになられていた紅染めの衣の色に似ておりましたので・・・・。 香龍撮 […]