蠟燭を消せば心は氷(ひ)のごとく現身のする計らひをせず

蠟燭を消せば心は氷(ひ)のごとく現身(うつそみ)のする計らひをせず

読み方:ろうそくをけせばこころはひのごとくうつそみのするはからいをせず

作者:斎藤茂吉 歌集『小園』

解釈:冬寒い夜の空気の中に灯りを消せば、自分自身も氷のようになって、自然と何も考えることをしなくなってしまう。

※「現身のする計らひをせず」→行為ではなく、何も考えもしなくなるということで、さすが斎藤茂吉さんならではの優れた表現法です。