作品

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猫の舌のうすらに紅き手ざはりのこの悲しさを知りそめにけり

猫の舌のうすらに紅き手ざはりのこの悲しさを知りそめにけり 作者:斎藤茂吉(1882~1953) 山形出身。東大医学部卒。本業は精神科医。業績は歌作に留まらず、研究・評論・随筆等がある。代表作『赤光』 出典:『赤光』 読み […]

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君に似し姿を街に見る時のこころ踊りをあはれと思へ

君に似し姿を街に見る時のこころ踊りをあはれと思へ 作者:石川啄木(1886年~1912年)岩手県出身、明治時代に活躍した歌人。文学で生きていこうと上京しましたが、失敗や挫折を繰り返し、貧困と病苦の中で生活に即した3行書き […]

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あの夏と呼ぶべき夏が皆にあり喉うごかして氷みづ飲む

あの夏と呼ぶべき夏が皆にあり喉うごかして氷みづ飲む 作者:小島ゆかり 解釈:誰にでも「あの夏」と思い出す、印象深い心に刻まれた夏がありますよね。確かにその通りだなぁと感じます。 最近の夏は猛暑ですが、燦燦と降り注ぐ太陽の […]

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あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり

あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり 作者:斎藤茂吉(1882年~1953年)歌人・精神科医 この歌は第2歌集『あらたま』の代表歌です。 読み方:あかあかと いっぽんのみち とおりたり たまきわるわが い […]

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秋風の吹きしく山辺夕日さし白樺のみき雪のごときかな

秋風の吹きしく山辺夕日さし白樺のみき雪のごときかな 作者:若山牧水 歌集:路上

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遠方に花火の音の聞こゆなり端居にふくる夏の夜の月

遠方に花火の音の聞こゆなり端居にふくる夏の夜の月 作者:正岡子規

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あかねさす日の入りがたの百日紅くれなゐ深く萎れたり見ゆ

あかねさす日の入りがたの百日紅くれなゐ深く萎れたり見ゆ 作者:島木赤彦(1876~1926年)   下記の写真は、私にとって子供のような特別な百日紅の大木です。 今から21年前です。私の父は、取引先の来賓として […]

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ひまわりは金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ

ひまわりは金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ 作者:前田夕暮 解釈:真夏の日の下にひまわりは、金色の油を体いっぱいに浴びたように、大きな花をゆらりと高い所にかかげている。背景の空には太陽が実に小さく見えているこ […]

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夏の月薄らにかかり砂浜の貝の葉めきてなつかしきかな

夏の月薄らにかかり砂浜の貝の葉めきてなつかしきかな 作者:与謝野晶子 めきて→らしくなって

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青玉のしだれ花火のちりかかり消ゆる途上を君よいそがむ 北原白秋

青玉のしだれ花火のちりかかり消ゆる途上を君よいそがむ  作者:北原白秋 2023年8月12日 神宮外苑の花火

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