作品
あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも 柿本人麿
2022年9月29日
あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも 作者:柿本人麿 日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)→草壁皇子。 解釈:茜色に太陽は照っていますが、 ぬばたまの夜空を渡る月が 隠れてしまうのは惜しい […]
滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ、大納言公任 百人一首55番
2022年9月27日
滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ 百人一首55番 作者:大納言公任(966~1041) 出典:千載集 解釈:滝の流れる音は聞こえなくなって随分長くなるが、その評判だけは […]
喜べばしきりに落つる木の実かな 富安風生
2022年9月17日
喜べばしきりに落つる木の実かな 作者:富安風生(とみやすふうせい)1885年~1979年。高浜虚子二に師事。 季語:木の実→晩秋 昭和54年2月93歳で逝去した作者が、48歳で出した第一句集代表作。 風生と言えば、まず […]
泉への道後れゆく安けさよ
2022年8月16日
泉への道後れゆく安けさよ 作者:石田波郷(愛媛県出身の俳人) 『春風』(初和32年)所収。 季語:泉(夏) 石田波郷(1913年~1969年)は戦後まもなく結核の手術を受け、闘病生活を続けた末に昭和44年逝去しました。 […]
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり
2022年8月8日
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり 作者:飯田蛇笏 『霊芝』(昭和12年)所収。 風鈴を鳴らす風に、夏が終わり秋を実感している句。 ※くろがねの→鉄製の、鋳物のと言う意味。単に鉄を意味するだけでなく、音感そのものがどっしり黒い […]