沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ

沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ

作者:斎藤茂吉

解釈:沈黙している私に見よというかのように、百房にもおよぶたくさんの黒い葡萄に雨が降り注いでいる。

山形に疎開していた茂吉が、祖国の敗北に言葉を失った様を詠んだ歌。

香龍撮影