『写経』(全5回)・・・④書式について

『写経』・・・④書式について書いてみたいと思います。

①写経は罫を引いた料紙に清書します。寸法は幅2センチ、高さ20センチぐらいが標準ですが、少しの増減は自由です。天地の空きは約3センチ、地の空きを5ミリほど広くしておきます。
※お経は巻物で下の方が傷みやすいからです。

②本文の字詰めは、1行17字とするのが通例です。偈は4言・5言句は4句を1行に、7言句は2句を1行に収め中の3字分を空けておきます。本文を書く時に注意したいことは、各行が縦に揃うことが大切で、横に揃って見えるのはあまり感心しません。
※「17」は清浄を表します。たとえば17条の憲法

③巻頭の経題(内題)は字数に関係なく1行に収めます。この時は本文より字を詰めて書くのが仕きたりです。巻末の奥題は本文より1行開けて書きますが、内題とは同文に書きません。

④書写年月日と記名は、奥題より更に1行以上の空白をとり、本文より5字分ぐらい下げて、少し小さめに下の界線までいっぱいに書きます。記名は本名で、雅号は使わず雅印も捺しません。

⑤誤字・脱字の修正は全体の雰囲気を壊さぬよう控えめに処理します。脱字はその字の横に小さな点を打ち、正しい字をこれも小さめに書き入れます。脱字はその行の末尾で気づきます。抜けた所に点を打ち、行末にその文字を書き入れます。
途中で、間違えた からと言って紙をくしゃくしゃ にしないで下さいね
修正できる方法 がありますので
皆さんもトライして下さいね。

香龍