作品
むばたまの暗き闇路に迷ふなり我にかさなむ三つのともし火
2024年5月4日
むばたまの暗き闇路に迷ふなり我にかさなむ三つのともし火 作者:後醍醐天皇 北朝方との対立が激しくなって、やむをえず、ひそかに京都の花山院を脱出された後醍醐天皇は、延元元年(1333年)12月28日 吉野山の行宮(仮の宮) […]
人気なき公園の椅子にもたれて我の思ふことはけふもまた烈しきなり
2024年5月2日
人気なき公園の椅子にもたれてわれの思ふことはけふもまた烈しきなり。 作者:萩原朔太郎 詩集『純情小曲集』(大正14年)後半「郷土望景詩」10編の中の「公園の椅子」冒頭2行を書いてみました。 故郷の前橋で過ごした憂鬱きわま […]
暮れていく春のみなとは知らねども霞に落つる宇治の柴舟
2024年4月24日
暮れていく春のみなとは知らねども霞に落つる宇治の柴舟 作者:寂連法師 解釈:終わりになって去っていく春の行きつく所は知らないが、今、霞の中に落ちるように下っていく宇治川の柴舟とともに、春が去っていく感じがする。 香龍撮影
吉野なる夏実の河の河淀に鴨ぞ鳴くなる山かげにして
2024年4月14日
吉野なる夏実の河の河淀に鴨ぞ鳴くなる山かげにして 作者:湯原王(ゆはらのおおきみ) 湯原王は志貴皇子の第2子で光仁天皇のご兄弟。 「夏実」は吉野川の一部で、宮滝の上流約十町にある。 解釈:吉野にある夏実の川淵に鴨が鳴いて […]