作品
さやけくて妻とも知らずすれちがふ 西垣脩
2024年10月26日
さやけくて妻とも知らずすれちがふ 作者:西垣脩(1919年~1978年) 季語:さやけし→秋の爽やかに澄んだ大気、その快さを形容。 解釈:おそらく夕暮れ時、人通りの多い街頭でふとすれ違った女性が妻であることにさえ、一瞬、 […]
沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ
2024年10月24日
沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ 作者:斎藤茂吉 解釈:沈黙している私に見よというかのように、百房にもおよぶたくさんの黒い葡萄に雨が降り注いでいる。 山形に疎開していた茂吉が、祖国の敗北に言葉を失った様を […]
うす霧の籬(まがき)の花の朝じめり秋は夕べと誰かいひけん
2024年10月22日
うす霧の籬(まがき)の花の朝じめり秋は夕べと誰かいひけん 作者:藤原清輔(平安末期の歌人) 清少納言の『枕草子』に「秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに・・・」とありますが、清輔は、秋の面白みは夕暮れだけとは […]