作品
紫陽花も花櫛したる頭をばうち傾けてなげく夕暮れ
2024年8月16日
紫陽花も花櫛したる頭をばうち傾けてなげく夕暮れ 作者:与謝野晶子 解釈:紫陽花も花櫛をしている頭を傾けて嘆く夕暮れ。 ★したる→古語 ぶる下げる。たれ下げる。 作者が夕暮れ時、寂しさや悲しみを抱いていたから、紫陽花が頭を […]
やはらかに金魚は網にさからひぬ
2024年8月11日
やはらかに金魚は網にさからひぬ 作者:中村汀女 季語:金魚(夏) 現代語訳:やわらかに、金魚は網に逆らっていってしまった。 金魚すくいで、作者が動かす網と反対の方向に金魚が泳いでいってしまいました。金魚が優 […]
夏ふかみ入江のはちすさきにけり浪にうたひてすぐる舟人
2024年8月10日
夏ふかみ入江のはちすさきにけり浪にうたひてすぐる舟人 作者:藤原良経 『秋篠月清集』所収。『新古今集』撰者の一人。年若くして太政大臣となった博学多才の貴公子。 後鳥羽天皇の信任厚く、新古今歌壇を隆盛に導きましたが、38歳 […]
つひにかも嘆き透れば一点の晶となりてやいのち光らん
2024年8月7日
つひにかも嘆き透れば一点の晶となりてやいのち光らん 作者:岡本かの子 『わが最終歌集』(昭和4年)所収 作者は17歳で与謝野晶子に師事し、5冊の歌集を残しました。小説家として昭和11年~わずか3年間で驚異的に活躍するも、 […]