夕されば野路の刈萱うちなびき乱てのみぞ露もおきける

夕されば野路の刈萱うちなびき乱てのみぞ露もおきける

            金槐和歌集 巻之上 秋部 (214) 源実朝

秋の日は沈んでゆこうとしている。野には、風に倒れた刈萱の群生がひろがっていて露がおりている。(倒れていなければ、露がおりることがない。きらきらと輝く露には秋の夕日が映し出されているのでしょう、視覚的に美しい表現です)。なので私は、「みだれて」の「み」の字に、変体かなの「美」をあえて使ってみました。