明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしきあさぼらけかな

明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしきあさぼらけかな

百人一首52番

現代語訳夜が明けてしまうと、また日が暮れて夜になる(そして、あなたに逢える)とは分かっているのですが、それでもなお恨めしい夜明けです。

作者:藤原道信朝臣(ふじわらのみちのぶあそん。972~994)

法住寺太政大臣・藤原為光(ためみつ)の3男で、藤原兼家(かねいえ)の養子となり従四位上・左近中将にまで昇進しました。
大鏡には「いみじき和歌の上手」とあり、和歌の才能を嘱望されていましたが、22歳の若さで夭折しました。