作品
吉野山八重たつ峯の白雲にかさねて見ゆる花桜かな
2024年4月5日
吉野山八重たつ峯の白雲にかさねて見ゆる花桜かな 作者:藤原清家 「遠山桜」という題で、白雲に見立てた吉野の桜が詠まれている。 平安時代、吉野は山岳信仰としての色を強め、多くの修験者が集まるようになる。金峯山寺を開くに際し […]
今年より春しりそむる桜花ちるといふことは習はざらなむ
2024年4月2日
ことしより春しりそむる桜花ちるといふことは習はざらなむ 作者:紀貫之 解釈:春を知り始めたかのように今年から花を咲かせ始めた桜の花よ。どうか散ることは他の桜に見習わないでほしいものです。
ゆらゆらと朝日子あかくひむがしの海に生まれてゐたりけるかも
2024年3月23日
ゆらゆらと朝日子あかくひむがしの海に生まれてゐたりけるかも 作者:斎藤茂吉 『あらたま』 解釈:ゆらゆらと朝日が赤く 東の海に生まれたように現れたのであったよ。 ※朝日子(あさひこ)→ 朝日のこと。「子」は親しみを込めて […]
おほほしきくもりにつづき心こぼし相模の海の遠なぎさ見ゆ
2024年3月11日
おほほしきくもりにつづき心こぼし相模の海の遠なぎさ見ゆ 作者:斎藤茂吉 解釈:憂鬱な曇りが続いて、心恋しく相模の海の遠くの渚を見る。 憂いに満ちた曇りが続き、作者が恋しく思ったのは、太陽の光なのか、或いは特定の誰かなので […]