うたたねに恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき

うたたねに恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき

作者:小野小町

口語訳:うたたねをした時に、恋しい人を夢に見てからは、(それまで頼りにならないと思っていた)夢というものを頼みにおもうようになった。

頼りにならないものに頼みをかけ、ひたすらそれにすがっていこうとする、女性の切ない心をよくあらわしています。

「夢てふものは」で、夢のはかないことを表す一方、新しくそれに期待する気持ちが感じられます。