本当の愛は見返りを求めない無償の愛だ
本当の愛は見返りを求めない無償の愛だ
ある雨の日、私は長い行列をなしているバス停で待っていました。
バス停の目の前の店から出てこようとしたお年を召した女性が、左手でドアを押しておられるのですが、自動ドアでないため、ドアが閉まってきて、右手の買い物カートがドアにひっかかってしまいました。その上、雨で長い傘も左腕にかけておられました。
私はすぐにバス停を離れドアを抑えました。その年配の女性はスムーズに出ることができ、その場を立ち去りました。
バス停に戻ると、私の後ろに並んでいた女性が、私に向かってこう言いました。
「私も助けに行こうかどうしようか、迷っていたら、あなたが行ってくれました。でも、あの女性はお礼も言わずに立ち去りましたね。私は、手伝わなくて良かったと思いましたよ。あなたは損しちゃいましたね。」と。
私は、困っている方をたまたま見かけたのでお手伝いをしただけでした。しかもちょっとの時間、ドアを抑えただけのことしかしていません。お礼を言われないから損だなんて、微塵も思いません。行動する前に、損か得かなんて考えたことはありません。ましてや、行動後に損したか得したかなんて思ったこともありません。
どんなに小さなことでもいいので、人様のお役に立てることこそ、幸せだと思います。私は足を骨折した時、見知らぬ方々から温かく手伝っていただき、心から感謝しました。自分がされて嬉しかったこと、良かったことは、率先して実行していければと思っています。見返りを求めない無償の愛は、ほんの身近な、ちょっとしたことで実践できるはずです。