さやけくて妻とも知らずすれちがふ 西垣脩

さやけくて妻とも知らずすれちがふ

作者:西垣脩  『西垣脩句集』(昭和54年)所収。

季語:さやけし→秋の爽やかに澄んだ大気、その快さを形容する。

解釈:夕暮れ時、人通りの多い街頭での情景と思われます。ふとすれ違った女性が妻であることにさえ、一瞬、気づかなかったほど、街景も秋気も一様にさやかに澄んでいた日であった。