熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今はこぎ出でな

作者:額田王

★熟田津(にきたづ)という港は、道後温泉に近い山よりの地(御崎寺山付近)だろうということになっており、現在は海ではありません。

現代訳:伊予の熟田津で、御船が進発しようと、月を待っていると、いよいよ月も明月となり、潮も満ちて船出するのに都合好くなった。さあ、こぎ出そう。