さやけくて妻とも知らずすれちがふ 西垣脩

さやけくて妻とも知らずすれちがふ

作者:西垣脩(1919年~1978年)

季語:さやけし→秋の爽やかに澄んだ大気、その快さを形容。

解釈:おそらく夕暮れ時、人通りの多い街頭でふとすれ違った女性が妻であることにさえ、一瞬、気づかなかったほど街の景色も秋の気配も一様にさやかに澄んでいた日。