滋賀(しが)の山をこえる道で、よんだ和歌。
山の中を流れる川に、風が掛けた流れ止め(柵)がある。
それは、流れきらないでいる紅葉の葉の集まりであったことよ。
山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり
春道列樹(はるみちのつらゆき)生年不詳~920年
半切136㎝×34.5㎝
解釈
滋賀(しが)の山をこえる道で、よんだ和歌。
山の中を流れる川に、風が掛けた流れ止め(柵)がある。
それは、流れきらないでいる紅葉の葉の集まりであったことよ。
語彙
山川(やまがわ)⇒ 山の中にある川、川谷のこと。
柵(しがらみ)⇒ 川の流れを堰き止めるために、川の中に杭を打って竹を横に張ったもの。
流れもあへぬ ⇒ 流れようとしても流れきれない
★風を人になぞらえる擬人法を使った歌。
上記写真は、井の頭公園 2020.12.2撮影