喜べばしきりに落つる木の実かな 富安風生

喜べばしきりに落つる木の実かな 

作者:富安風生(とみやすふうせい)1885年~1979年。高浜虚子二に師事。

季語:木の実→晩秋

昭和54年2月93歳で逝去した作者が、48歳で出した第一句集代表作。

風生と言えば、まず挙げられるのがこの句です。

良く知られているのに、何度読んでも、古びがこないのは大したものです。

作者の心が自然界にいきいきと開かれています。

無技巧に見えて、実際には句に隙がありません。

ほほえましい光景を鋭い感性で詠んだこの俳句、私は大好きです。