『目には青葉山ほととぎす初鰹(はつがつを)』
2015.05 .04
作者:山口素堂:1642~1716年の江戸時代の俳人

[訳] 目にはまぶしく輝く木々の新緑が映り、耳には山ほととぎすの鳴き声が聞こえて、口では新鮮な初鰹を味わうことだ。

『鑑賞』
前書きに、「かまくらにて」とあります。鰹(かつお)は鎌倉の名物。鎌倉の初夏の風物を視覚・聴覚・味覚でとらえた軽やかなリズムの句。自評に「目には青葉といひて、耳にほととぎす、口に鰹、とおのづから聞こゆるにや」とあるように、「目には」に対応する「耳には」「口には」を省略した句法が新鮮でした。この句の「青葉・ほととぎす・初鰹」はいずれも夏の季語。

★「目に青葉」とおぼえているかたが多いのですが、正しくは「目には青葉」で、字余りの俳句です。

香龍